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女ごころ−モーム
新潮社
(1960-07)
わかりやすい
評判が悪くても(?)、好きな小説。
映画向き

JUGEMテーマ:読書

今年は「砂の女」からはじまりましたので、「女」というキーワードがつく作品をちょっと意識して本をセレクト。
本当に単なる思い付きですけど。


モームははじめてです。
代表作「月と6ペンス」も買ったので読みたくなったら読みます。


ぶっちゃけ、たわいもないはなしでした。

メロドラマ的な?少し意外でした。


おもしろかったけど 笑


美しい容姿をたたえる未亡人メアリィ。

メアリィを幼いころから慕い、将来有望でメアリィに結婚を申し込む10歳年上のエドガー。

女たらしで世間的評判は悪いが、どこか女を惹きつける魅力を漂わすロウリィ。

エドガーとの婚約に踏み切ろうというときにある事件が・・・。


よくある図式。

でも、おもしろかった。

「君に読む物語」、「風と共に去りぬ」・・・

色々共通点があるストーリーを思い出しました。

結局は自分が素でいられる人が1番ってこと?


小説からは色んなことを学ばされます。笑

| −海外の作家 | 00:29 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
悲しみよこんにちは −フランソワーズ・サガン−
新潮社
¥ 460
(2008-12-20)
まぶしく、切なく、残酷な青春小説の傑作

JUGEMテーマ:読書


内容(「BOOK」データベースより)
セシルはもうすぐ18歳。プレイボーイ肌の父レイモン、その恋人エルザと、南仏の海辺の別荘でヴァカンスを過ごすことになる。そこで大学生のシリルとの恋も芽生えるが、父のもうひとりのガールフレンドであるアンヌが合流。父が彼女との再婚に走りはじめたことを察知したセシルは、葛藤の末にある計画を思い立つ…。20世紀仏文学界が生んだ少女小説の聖典、半世紀を経て新訳成る。


ひさしぶりに、本のレビューを。
本はそこそこ読んでいるんですが、更新がめんどくさ←

なんとなく、ストーリーの設定に惹かれてずっと読みたかった一冊。
去年、作者サガンをとりあげた映画が公開されてましたよね。

19歳のときに書かれたと言うこの一冊は、そんな未熟さをもろともせずに、むしろエネルギッシュさに満ち溢れています。

少女の移り変わりやすい心や、もろさ、残酷さ、美しさがまぶしい。私とセシルは絶対気は合わないと思うけど、共感できるところが女性ならたくさん見つかる気がします。


そしてなんといっても、タイトルがすてき。
私が知っている本のタイトルの中で一番好きかも・・・。


久しぶりに心に残る作品と出合えました
| −海外の作家 | 22:20 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
羊たちの沈黙―トマス・ハリス―
トマス ハリス
新潮社
¥ 820
(1989-09)
教養小説+推理小説
傑作だけに、「ライジング」は読むんじゃない
最高の内容と最低の翻訳

JUGEMテーマ:読書


 内容(「BOOK」データベースより)
FBIアカデミイの訓練生スターリングは、9人の患者を殺害して収監されている精神科医レクター博士から〈バッファロゥ・ビル事件〉に関する示唆を与えられた。バッファロゥ・ビルとは、これまでに5人の若い女性を殺して皮膚を剥ぎ取った犯人のあだ名である。「こんどは頭皮を剥ぐだろう」レクター博士はそう予言した…。不気味な連続殺人事件を追う出色のハード・サスペンス。


結構前から読みたいと思っていた作品。
ずっと気になっていた表紙の絵の意味も、読んでわかりました。

訳がわかりにくくて心情が読み取れなかったりしつつも、ストーリーに引き込まれ、翻訳で、しかも長編という苦手意識のある本でも最後まで読むことができました。
レクター博士の一見紳士的でインテリジェンスにあふれているのに、狂人というなんともステキな(?)キャラクターにあなたもはまるでしょう。笑
物語が面白いだけに訳がもっとよければ・・・と思わずにいられない作品。

映画化されていてそちらも好評みたいだけど、ちょっと観るのには勇気がいるかな・・・。
| −海外の作家 | 21:42 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
日はまた昇る−ヘミングウェイ−
アーネスト ヘミングウェイ
新潮社
(2003-06)
ハードボイルドだな
「人生とは」?
「男とは」!

JUGEMテーマ:読書

これも例の授業のために選んで読んでみました。
私がヘミングウェイを読む日がくるなんて、思っても無かったことです・・・
ちなみに私が読んだのは図書室で借りたので、新訳じゃないほうです。
新訳も読みたいかも。
古い方だとたまに登場人物のひとり、ブレット・アシュレーの話言葉が女性なのに「〜ちまった」みたいな言葉遣いをしたりするので、たまに読んでて違和感が・・・。

・出版社/著者からの内容紹介・
“ロスト・ジェネレーション(自堕落な世代)なんて、くそくらえだ”若きヘミングウェイが注ぎこんだすべての情熱を蘇らせる、画期的な新訳が遂に完成!

「長く愛読してきた作品だが、私はついに決定版を手にしたのではないか」北方謙三(作家)「読むというより、目が走った。ジェットコースターの恐怖と快感がある。」荻野アンナ(作家)「そうか、『日はまた昇る』とはこういう小説だったのか」青山南(翻訳家)

……などなど、圧倒的な「作品力」が現代にふたたび光臨。感動を、あなたも。
(この作品は角川春樹事務所・創立四周年記念出版です)
--このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)
禁酒法時代のアメリカを去り、男たちはパリで“きょうだけ”を生きていた―。戦傷で性行為不能となったジェイクは、新進作家たちや奔放な女友だちのブレットとともに灼熱のスペインへと繰り出す。祝祭に沸くパンプローナ。濃密な情熱と血のにおいに包まれて、男たちと女は虚無感に抗いながら、新たな享楽を求めつづける…。若き日の著者が世に示した“自堕落な世代”の矜持。

まず第一に、思ったより読みやすくてよかった
文章もさらっとしてて、会話も多いから速くよめる。
ちなみにこの本を選んだ理由は、私の好きなスペインが舞台となるから(前半はパリだけど)
ヨーロッパってすてきな国ばっかりだけど、スペインは次元、とまではいかないけどなにかが根本的に違う気がする。
ただ私の中で美化されてる、っていう面もあるかもしれないけれど、もっともっと知りたくなる魅力的な国ですね、スペインは。

で・内容はあらすじのとおりで、ロスト・ジェネレーションと今ではよばれている若者達がアメリカを離れパリで自堕落・・・とまではいかないと思うんですけど、日々を特に目標もなく飲んで騒いで夜中までパリの街で遊んでるところから物語りは始まります。
とにかくみんな飲んでばっかなのにびっくり。アル中になっちゃうんじゃないの!?ってくらい始終飲んでます。
んで、スペインのパンプローナというところで行われているフィエスタ(お祭り)にいって、1週間またその熱気にもまれてさらに飲んで歌っての大騒ぎ。
といっても、主人公のジェイクはなんか冷めてる。厭世的というか、あまり生気が感じられないような・・・。
これがいわゆるハードボイルドとよばれる文体なのでしょうか?
物語は全て彼の目線で綴られているので、作品全体に一貫してどこか虚無感が漂います。

ところで、それプラス、スペインといったら闘牛!にみんなはまっていきます。
最近では動物愛護団体の反対で闘牛場も閉鎖されることが多いらしいです。
私はスペインは好きだけど闘牛はちょっとなぁ・・・。
闘牛士と牛が殺るか殺られるかの一種の命がけのスポーツ・・・
そこに闘牛士の技の「美」、死の瀬戸際だからこそ現れる「美」をみるという、言葉にしたら綺麗かもしれないですけど、すごい世界ですよね。
日本人の方で闘牛を見たことのある方の話を聞いたんですけど、やっぱり残酷で・・・って感じでマイナス評価でした。

終わり方もなんともいえない終わり方でした。
ロスト・ジェネレーション・・・
戦争が彼らの人生を狂わした、戦争はやっぱりいけないんだ
ってことじゃ終わせられない、もっと深いものを含んでいる作品だと思うんです。
まだよくわかんないですけど。
ロスト・ジェネレーションの代表作家でもうひとりフィッツジェラルドという人が「グレート・ギャッツビー」という作品を書いているらしいので、機会があったら読んでみようかな。

アメリカ文学は「風と共に去りぬ」に続いて2作品目ですが、「アメリカ」が最近新たな引き出しを私の中につくりつつあります。笑
う〜ん、アメリカ。興味深いです。



| −海外の作家 | 01:07 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
風と共に去りぬ−ミッチェル−
JUGEMテーマ:読書


よ、読み終わった 

・・・長かった。
達成感がすごいです。
なんかすごいものを読んでしまった。
その割りに、終わり方があっけなくて、最後のページをめくって続きがないことに気づいた瞬間「え!?今ので終わりなの??」と、しばらくポカーンと呆けていました。
でも、今思い返してみると名作にふさわしい堂々とした終わり方だったのかもしれません。

実際、続編を書いてくれと要望が相次いだそうですが、マーガレット・ミッチェル自身はもう物語りは完結したものとして、再びぺんをとることは無かったそうです。
でも、その後ミッチェルの親族が50年後著作権が切れ、好き勝手に続編をかかれてはミッチェルに申し訳がたたないということで、続編を書くにふさわしい作家を厳選して続編となる「スカーレット」、そして「レット・バトラー」が世に送り出されることになりました。
「レット・バトラー」が日本で発売されることになったのは去年じゃないかな?
続編・・・魅力的だけど、読まないかなー・・・悩みどころです。
絶賛する声があまり聞かれないですし・・・。
しばらくはこの作品自体の余韻に浸っていようと思います。

具体的な感想はというと・・・

5巻、合計1000ページにわたる大長編で、しかもちょっと抵抗を覚える翻訳本
ですが!途中でくじけずに読みきれました。指輪物語でくじけた経験があるので、少し不安だったのですがとても読みやすかったです。
外国人の名前もよくこんがらがるのですが、そういうこともありません。この人だれだっけ?ということはたまにありましたが、特に支障はないです。笑
もう、登場人物たちの一挙手一等速に引きこまれ、次は何がおこるんだろう?と物語の面白さに惹き込まれていきます。

しかーし!あまりにも傲慢で気が強く、人の気持ちを推し量るということをあまりしない(できない?)スカーレットに途中で嫌気が差して読むのを放棄しそうになりました。
今では最後まで読んでよかった、と思いますけど。
スカーレットにも愛すべき点や尊敬できるところはいろいろありましたから。
また、スカーレットをとりまく登場人物のキャラクター設定がよくできています。
どんな人にも平等に接し、自己犠牲の精神を体現している心優しい聖母のようなメラニー
男らしく、世渡り上手だが、なかなか本性を表にだそうとしないレット・バトラー
繊細で、実学よりも芸術を愛する文学青年アシュレ
キャラクターの色分けがはっきりしていて、またその対比がこの物語をいっそう面白くしています。
きっと読む人によって感情移入するキャラクターが違うんじゃないでしょうか?
わたしはいろんなキャラクターに、「あ、ここは似てる!」「その気持ちわかるわー」と部分的に感情移入してたような気がします。
すごい人間の二面性みたいなものが丁寧に描写されているので、誰かひとりに感情移入するということはなかった、というかできませんでした。
こういう風に、読む人によって着目する点が異なるっていうのもこの作品が多くの人に愛される所以なのかもしれませんね。

あと、言うまでも無くこの小説は南北戦争の動乱に巻き込まれながらも、自分のやり方で力強く生き抜いていくスカーレットの生き様を描いたものなんですが、アメリカ史を語る上ではずせない南北戦争を描いたという「時代小説」としての面もあるんです。
オバマ大統領の就任演説の文章にも、南北戦争の中で一番の激戦地となった「ゲッティースバーグ」のフレーズがでてきてました。

南北戦争とは簡単にいうと、黒人奴隷解放を訴える北部とそれに真っ向から反対する南部とでおこった戦争で、スカーレットは南部人なので南部側からみた南北戦争ということになります。
一部ではこの小説は南部の歴史を美化したものだという指摘もあるそうです。
それと関連して、もうひとつ問題にされるのが黒人に対する差別的表現です。
マーガレット・ミッチェルがこの本を書いた当時はまだ黒人に対する差別があたりまえだったのでしょうか。
かなり露骨に差別用語が使われています。
黒人の中でもこの小説(もしくは映画)に嫌悪感をあらわさずにはいられない人もいるそうです。

この本を読むことでいままであまり知らなかったアメリカの歴史や人種差別の問題について関心をもつことができました。
日本の時代小説ばかりに目がいっていたわたしですが、海外にもこんなに面白い時代小説があるのか!と新発見でした。
なんか、この大長編を読破したのが自信にして、これからは翻訳本にもどんどん挑戦していこうと思います!

ちなみに「風と共に去りぬ」を通してアメリカの人種問題について本にした方がいます。
少しトピックスが煩雑で、「なんでこの話になったんだっけ?」みたいなことがおこりましたが、当時のブームの様子や、「風と共に去りぬ」はどこまで忠実なのかや、黒人はこの作品に何を感じているのかなどまた「風と共に去りぬ」について一歩踏み込んだ解釈に役立つと思います。

あと、映画が家に調度あったのでひとりで夜中観てみました。
こういう古い映画を観るのは初めてだったのですが普通に面白かったです。
スカーレット役のヴィヴィアン・リーですか?
怒ってる顔が美しいって思ったのは初めてかもしれません
バトラーもアシュレもメラニーもみんなハマリ役です。
あと、想像にまかせるしかなかった華やかな当時の衣装をヴィジュアルでみれたのもよかったです。
あれは乙女心をくすぐりますね。
ばかみたいに機能性皆無ですけど


このようにエンターテイメントとしても読め、また時代小説としての面からもおもしろく読める「風と共に去りぬ」は古今東西を通して未だに光を放っています。

マーガレット・ミッチェル,大久保 康雄,竹内 道之助,Margaret Mitchell
新潮社
(1977-06)
メラニーのようになれたら…
永遠の愛読書の一つ
壮大な人間ドラマ

ワーナー・ホーム・ビデオ
汚れてても美しいヴィヴィアン・リー
この映画の魅力…
風と共に去りぬ

| −海外の作家 | 22:32 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
フランケンシュタイン/メアリー・シェリー

森下 弓子,Mary Shelley
東京創元社
孤独なる者の物語
れっきとした文学作品
深い話だ・・
JUGEMテーマ:読書


例の読書会の課題図書です。
やっとこさ読み終わりましたー

出版社/著者からの内容紹介
十一月も雨の寂しい夜、消えかかる蝋燭の薄明かりの下でそれは誕生した。解剖室などから各器官を寄せ集め、つぎはぎされた体。血管や筋が透けて見える黄色い皮膚。そして茶色くうるんだ目。若き天才科学者フランケンシュタインが生命の真理を究めて創りあげた物、それがこの見るもおぞましい怪物だったとは!あまりに有名な不朽の名作。


「フランケンシュタイン」というとゾンビとか吸血鬼みたいな外国のお化け、という印象しかなかったんですけど、全然そういったものとは別に一冊の本の中から生れていたんですね。
しかも「フランケンシュタイン」というのは怪物をつくった科学者の名前で、怪物に名前は無いんです。
作品中では「怪物」とか「悪魔」と、ひどい呼ばれ方をしています。

図書委員で今度開かれる読書会のために事前にこの本について話し合ったのですが、怪物(図書委員会では呼びやすいのと親しみを込めて「ケンちゃん」と呼んでいます。故に以後ケンちゃんで:笑)にはかなり同情的な意見が多かったです。
確かにケンちゃんは生れた時から暴力的で理性がない、というわけではなく、むしろ根は立派な人間らしい怪物なんです。
自分のつくり主であるフランケンシュタイン博士(博士というか、つくった当時はまだ大学生)に見捨てられ、ひとりで生きていくうちに、徐々に知識を得、誰かと分かり合いたいと切に願うようになります。
しかし、人に近付こうとすれば、自分の醜い容姿ゆえに忌み嫌われ、排除されてしまうケンちゃん。
純粋だった心は徐々に自分をつくったフランケンシュタイン博士への憎悪へと変貌していきます。

逆にフランケンシュタイン博士は自分が怪物を生んでしまったことに対する恐怖に打ちひしがれ、忘れよう、忘れようと逃げてばっかり。
しかし、彼の周りにいる数少ない大切な人にせまるケンちゃんの魔の手。
小説は主に二人の苦悩と駆け引きなどを中心に進められます。

うーん、なかなか深い。
人間が生命を生みだすといういわゆる禁忌を侵し、神の領域にふみこむ科学技術の脅威。
近い将来現実となるかもしれないこの問題にメアリー・シェリーは警鐘をならしたのでしょうか・・・。
この作品をかいたのが19歳の時だとは思えません。


| −海外の作家 | 21:14 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
デミアン/ヘルマン・ヘッセ−

ヘッセ,高橋 健二
新潮社
善悪正邪好悪
魂の進化
これもひとつの青春

きたる2月に私の学校を会場にして読書会というものが開かれます。
他校の図書委員を招いたこぢんまりとしたものだと思います。
なにしろ、六年目にしてはじめての図書委員ですから、初体験ばかり。
しかも、その読書会は少人数にわかれてそれぞれのテーブルで語り合う(?)らしんですけど、そのひとつのテーブルの司会者をやらされそうなんです・・・。
うぅ〜 できるか、自分。

というか、元々私は読書会に参加するとは言っていない・・・!!どーん
ある日突然「じゃぁ、ヒロセさんこれ冬休み中に読んどいてねー♪」
「あ、ハイ・・・・・・ぇ?」

新学期早々悩みの種が芽吹きました。


で・その課題図書が二冊あがってまして、そのひとつが「デミアン」なんですね。
そして、もう一冊が「フランケンシュタイン」なんですけど、結局、今回読書会で扱うのは今日あった話し合いにより後者になりました。
というかほとんどみんな2冊とも読んでなかったけどね!
(私も「フランケン・・・」読み途中だけど:あはー)
2冊とも翻訳本だし、結構古いし、現代におけるいわゆる「おもしろい」って思われてる本とはまったく質が違うので読み慣れてない人にはとっつき難いのはたしか。
「デミアン」は特にそうかも。。。

Amazon.co.jp
   ドイツのノーベル賞受賞作家ヘルマン・ヘッセの1919年、42歳の時の作品。

   戦間期という時代の変わり目、それまでの価値観や世界観が内側から密かに崩れ出す予兆に満ちた社会にあって、同時に個人生活においても人生の転換期をむかえ苦悩していたヘッセは、心理学・精神分析への関心を深め、その後さらに仏教や東洋哲学へ傾倒していくが、この作品にはヘッセのたどったこのような精神的な遍歴が青年シンクレールの自己探求の物語に姿を変えて記されている。

   当時の上・中層階級の欺瞞的なブルジョア的、キリスト教的な世界観は、旧弊なだけでなく、荒波のような現実世界に浮かぶ小さなあぶくの様にもろくて空しかった。ヘッセは家庭環境や社会の変動の前にいとも簡単に崩れ去った自分自身の幸福を目前にして、そのような状況に左右されるのではない、常に強く美しい「新たなる理想の青年像」を模索した。

   シンクレールが自己の超自我ともみえるデミアンに導かれ、親の世代からの過去の世界観によって抑圧されていた自己を解放し、さまざまな暗示や象徴を手がかりにして無意識の世界に埋もれた「本来の自己」を発見していくプロセスは、精神分析のそれそのものである。一方そうやって見いだした「理想の青年像」は瞑想、「気」、陰陽など、東洋思想の影響を思わせ、輝くばかりの生気とパワーに溢れている。 <高橋氏の訳は現代的な語感が親しみやすく、非常にこなれた訳。ただ、第1章第2段落冒頭は誤訳かなと思う。比較的、文字が大きいので、字の小さいのが苦手な方はよいだろう。(小野ヒデコ)



久しぶりです、こういうオモシロクナイ本を読むのは。笑
良薬口に苦し、じゃないけどそういう系統の本です。(すみません、意味不明で)

最初、なかなか波に乗れなかったんですけど、主人公のシンクレールがダミアンと出会ったところからはかなりぐいぐいと読めました。
私もシンクレール同様、クリスチャンホーム育ちなので、自我(?)が芽生えた中3ぐらいのとき、すごい信仰とか神様について疑念が沸いてきて、すっごく悩んだことがありました。
信仰とかって生きるうえでの土台ですから、それを見失った時はもう絶望ですよね
中3の私は担任に心配されるほど暗かったです:笑

図書の先生と少しこのことについて話したんですけど、子供がもっている信仰って親から押し付けられたものだから、本当の意味での信仰ではないんですよね。
思考力とか知識を得た時に初めて自分が信じてたものはなんだ!?って疑いだすと中3の時の私や、シンクレールみたいになるわけです。苦笑
信仰とか、自分が信じる神様って生きていくうちに自然と心から欲するようになってこそ本物になるものだから、子供のうちから信仰を押し付けるのは逆に子供のためにはどうなのかねーみたいなことを先生は仰ってました。
うんうん、たしかに!


そういう点でも私はすごい興味深い内容だったし、もう一回読もうと思える1冊でした。
これ、個人的に読書会じゃなくてもいいからいつかまた誰かと語りたいですね。笑

| −海外の作家 | 18:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
か・ん・け・つ
ハリポタ1巻〜7巻
JUGEMテーマ:読書


いやぁ〜・・・
長かった。ような短かったような。
「7巻までまだまだ」だと思ってたころが懐かしい。
振り返ってみれば私たちの世代ってハリーと一緒に成長したんですよね。
たぶん、生まれて一番最初に夢中になった本ってハリポタじゃないかなぁ?
でも完結したのに、なんか終わったっていう実感がわきません。
たぶんこれからもずっと私自身、何回も何回もハリー達との冒険を辿って、またその度ごとに違う夢をみるんだろうと思います。
今はただ感謝の気持ちしかありません。


ハリー、あなたに会えてほんとうによかった。

| −海外の作家 | 21:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
香水―ある人殺しの物語−パトリック・ジュースキント−
・出版社/著者からの内容紹介・
奇想天外! 「鼻男」の一代記
十八世紀のフランス。あらゆる人を陶然とさせる香水を創り出す匂いの魔術師が、馥郁たる芳香を放つ少女を求めて次々に殺人を犯す


今年映画化ということで初めてこの作品を知ったのですが、究極の香水を生み出すために次々と殺人を繰り返す・・・というなんとも面白そうな内容!
あと、映画のタイトルの「パヒューム」という響きがステキだったっていうのもありますね。
ということで、本書を手に取ってみました。

物語の主人公ジャン=バティスト・グルヌイユについて本文から抜粋すると
『この孤独なダニにして、稀代の人でなし、およそ誰にも愛を感じたことがなく、愛を感じさせたこともない男・・・』
とひどい言われようをされてる人物。
本人も自覚の上ですが・・・。
上の抜粋文からも察するとおり、なんともえげつない表現が物語全体を彩ってます。
それがこの作品を引き立てていて、それでこそ、この物語を通して様々な匂いが匂い立つのを嗅覚で感じてしまうような、そんな奇妙な感覚に囚われるのかもしれません。
そしてこの作品の時代背景とのマッチがまたステキ(?)でした。
昔の香水作りとか、どこまで正しいのかは分からないのですが興味深かったです。
文章でも十分面白かったのですが、確かに映像化となると更に構成によってはもっと面白くなるかも。
ちなみに予想だにしない衝撃的なラストだったのですが、映画だとどうなるんだろう・・・?
観たいけど、観たくないような・・・そんな奇妙奇天烈なお話でした。
| −海外の作家 | 21:26 | comments(0) | trackbacks(3) | pookmark |
バーティミアス機櫂献腑鵐汽鵝Ε好肇薀Ε鼻
バーティミアス-サマルカンドの秘宝
バーティミアス-サマルカンドの秘宝
ジョナサン・ストラウド

・出版社/著者からの内容紹介・
600頁を超えるボリュームと、想像を絶する面白さ!
個性豊かな登場人物や、息をのむ展開にハマリッぱなし!
遂に登場!これこそ次世代のファンタジーだ!!

・あらすじ・
舞台は、魔法使いたちが支配する、現代のロンドン。魔法修業中の少年ナサニエルは、泣き虫だけど、負けず嫌いな12歳。少年は、ベテランの妖霊バーティミアスを呼び出した。目的は、邪悪なエリート魔法使いサイモンに復讐をするため、〈サマルカンドの秘宝〉を、盗み出すということ。はたして、ヒヨッコ魔法使いのナサニエルとちょっとまぬけなバーティミアスのコンビは、〈秘宝〉を手に入れ、強敵サイモンをやっつけることができるのか?今まで誰も体験したことのない、子どもから大人まで夢中になれる新しい世界。


2006年、最後に読んだ一冊がこれでした。
おじさんが「エラゴンより面白いから!」といってわざわざ貸してくれたんです。(笑)
確かに、今「エラゴン」を読み途中なのにも関らず、後から読み始めた「バーティミアス」のほうが早く読み終わってしまいました。
その原因の一つはやっぱり「訳」!
「バーティミアス」は特につっかかることもなくスラスラァ〜っと読めます。

内容については・・・
確かに今までにはない内容でしたが。が!
やっぱりハリポタには負ける。
(すみません。ハリポタ信者で)
でも、バーティミアスはすっごいよかったです。
完璧じゃないところや、妖霊なのにたまに周りの人間よりも人間臭いところがあったりと、感情移入しやすかったです。
それに対して、主人・ナサニエルはイマイチ感情移入できなかった。
次巻バーティミアスが登場するかは知りませんが、もし彼がでてくるなら読みたいかも。
| −海外の作家 | 14:36 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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