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今年1本目の映画レビューです☆
最近ライトな映画ばっかり観ていたので(そういう気分だったの)、今回はちょっと重そうなものを選んでみました。
「戦争」と「不倫」ってだけですごく重いよね。苦笑
でも、内容はこのキーワードを超えたものがあったと思います。
世界で最も権威ある文学賞といわれるイギリスのブッカー賞を受賞したマイケル・オンダーチェの長編小説「イギリス人の患者」をもとに、巨匠アンソニー・ミンゲラが監督・脚本を手掛けた壮大な映像叙事詩。第二次大戦を挟む激動の時代、北アフリカを舞台に繰り広げられるロマンを官能的に描き、アカデミー賞 (R)の作品賞、監督賞、助演女優賞を含む9部門で栄光に輝いた。
砂漠で追撃された飛行機から、全身に火傷を負った身元不明の男が助け出された。看護師ハナの献身的な介護を受け、彼は失っていた記憶を少しずつ回想しはじめる。それは人妻との情熱的な恋の物語だった・・・。
ロケ地とか、撮影規模、映画の長さからしてすごい壮大な、骨太な映画でした。
ふたりの恋愛に関しては、賛否両論あるでしょうね。
私はどちらかというと、ストーリーよりも映像の美しさに酔いしれました。
いちいち脳裏に焼き付くような美しいシーンが目白押し。
戦争という悲惨さとの対比でより美しさが引き立ったんでしょうかね。
物語の場面としては、戦争末期のイタリアと戦争勃発前後のエジプトが交互に映し出されるんですけど、イタリアはどこかみずみずしくて(女優さんも)、色でいうと
「白」っぽい感じ。
逆にエジプトは広大な砂漠が広がっていて、乾燥し、熱気あふれる、色でいうと
「赤」のイメージ。
対照的なロケーションが、また登場人物たちの心象風景にも重なり、記憶に鮮やかに刻まれます。
冒頭の、まるで女性の背中のような砂漠の幻想的な空撮。
『紅の豚』好きにはたまらない(ノ∀`)、あの時代の2人乗りの小さな飛行機で砂漠を遊行する破滅の前の穏やかな時間✈(『紅の豚』のフェラーリンと別れるシーンとすごい雰囲気が似てる、どちらも私のお気に入りのシーン♥)
キャサリンをくるんだウェディングドレスのような繊細な布が風にゆらめくさま。
イタリアのシーンにおいては、ハナの傷つきながらも天真爛漫な姿が映画に花を添えています。
透き通るような肌や、可愛いらしい笑顔に惹きつけられました。
素敵な女優さんだな〜、と思ってたら、
ジュリエット・ビノシュというフランス人の女優さんで以前紹介した
『夏時間の庭』にも出演されてました。
俳優陣としては、キャサリンの夫役、つまり新妻を寝取られてしまう旦那役が
コリン・ファースでした。
端役なんだけど、見れてちょっと嬉しかった。笑
あと、物語の主人公であるイングリッシュ・ペイシェント(英国人の患者)役の
レイフ・ファインズはなんと、ハリポタの
ヴォルデモート卿をされている方だということが判明Σ(゚д゚lll)ぇぇええ
なーんとなく、どっか見覚えのある輪郭だなーと思ったような、思わなかったような。。。
いくら顔の原型が残っていない役を以前したからって、ヴォルデモート卿に抜擢だなんて・・・
単純すぎるー(ノ∀`)爆
こうして、同じ国の映画を見続けていると、色んな俳優さんを色んな役で見ることができて面白いです。
そんなこんなで、結末は決して明るくありませんが(ずばり言えば悲劇なんだけど)、どこか儚さにも美しさをもった、後味の悪くない心に残る1本でした。